DMJえがお生活の川口です。

日に日に秋が深まり、紅葉が一段と色を増す季節となりまし

たが、皆さま、いかがお過ごしでしょうか。

日本の紅葉が世界でも格別だと言われる理由は、日本の気候

風土にあります。

秋は朝晩と昼の寒暖差が大きく、国土の3分の２が落葉樹の

生えている森林です。

いたるところで美しい鮮やかな紅葉を楽しめますが、

紅葉鑑賞を「紅葉狩り」と呼ぶ由来として、こんな言い伝え

が残されています。

長野県にある戸隠山に、山を降りては村の人を餌食にする鬼

女が住んでいました。

そこで、平維茂（たいらのこれもち）が鬼退治に行きます。

維茂が戸隠山に向かうと、美女たちが色鮮やかな紅葉の下で

宴を開いていました。

美女たちに誘われるがまま、維茂は宴に加わり、いつしか眠

りに落ちていきます。

この美女たちこそ、鬼女・紅葉（もみじ）とその手下だった

のです。

美女の舞とお酒に酔った維茂は、夢の中に現れた神より、神

剣を授かります。

目を覚ました維茂は、その神剣で鬼女を倒し、戸隠山に平穏

をもたらしました。

このように、鬼女・紅葉を狩る言い伝えから「紅葉狩り」と

いう説もあるそうで、紅葉は、美女と樹木の魅惑的な美しさ

の象徴にもなっています。

この言い伝えは「紅葉狩」という能の一曲として有名です。

能をご覧になったことがない初心者の方でも楽しめる演目

ですので、秋の夜長に能鑑賞はいかがでしょうか。